アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れて(3)パリのホロコースト記念館をご紹介

Bonjour à tous.
アンサンブルフランス語講師のDaisukeです。

前回は、フランスの歴史にも重要にかかわっている
ホロコースト(第二次世界大戦時にナチスドイツがおこなった人種差別による絶滅政策)
で有名なアウシュビッツ第一強制収容所
の施設の展示をご紹介しました。

前回までの記事はこちらをご覧ください。
アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れて(1)
アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れて(2)

今回は、
アウシュビッツ第二強制収容所 ビルケナウ (AuschwitzⅡ Birkenau)と、
パリにあるホロコースト記念館「Mémorial de la Shoah」をご紹介します。




「死の門」とよばれるビルケナウ収容所の入り口

アウシュビッツ強制収容所から3㎞ほど離れたところに
アウシュビッツ第二強制収容所 ビルケナウはあります。

総面積は1.75平方キロメートル(東京ドームおよそ37個分)におよび、
300近い施設が建てられました。

ほとんどが簡易のバラック小屋で、
暖房はほとんど機能せず、トイレも同じ小屋の中に
コンクリートの穴が並んだだけで、扉などは勿論なく
非常に不衛生で粗末なものでした。




線路の南側には主に木造のバラックが建てられました

死の門を通って入ってきた電車から降ろされた収容者は、
労働力になる者と、そうでない者(老人・子供・病人など)に選別され、
老人や子供は、その線路の先にあるガス室に直接送られました。

ガス室は合計6棟ありましたが、
証拠隠滅をはかったナチスによって破壊されたため、
現在は原形をとどめておらず、残骸をみることしかできません。




Ruin of Crematorium III in Auschwitz II (Birkenau).jpg
破壊されたガス室あと(Wikipediaより引用 By Pimke – 投稿者自身による作品

訪れたこの日は-17℃という極寒でしたが、
当時の収容者はこの寒さの中、暖房もなく、
質素な衣類一枚で過ごしていたかと思うと言葉になりません。
(あまりの寒さでほとんど写真を撮ることができませんでした)

アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所を訪れてみて、
二度とこのような悲惨な歴史を繰り返してはいけない、と
強く思いました。

また、今の美しいパリも、ほんの70年ほど前に
この大量虐殺(ホロコースト)の舞台となっていた
ことも忘れてはいけないと思いました。

アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所は、
現在、国立アウシュビッツ=ビルケナウ博物館として誰もが訪れることができます。

入場は無料ですが、教育係とよばれるガイドによる
スタディツアー(教育プログラム)に参加する場合は、
ガイド料金が50PLN(およそ1,550円、1PLN=31円)かかります。

訪れる際には、公式HPによる事前予約が必要です。
予約なしでも訪問可能ですが、ツアーに空きがでるまで待たなくてはならず、
当日に入ることができない場合もあります。

公式HP→http://auschwitz.org/en/

ここで、フランスとホロコーストがどのように関わっているか、
おさらいしておきましょう。

ヴェロドローム・ディヴェール事件

1942年の7月16、17日に
ユダヤ人を大量検挙するヴェロドローム・ディヴェール事件がありました。

二日間で13,000人を超えるユダヤ人が、
パリ15区にある冬季競輪場(Vélodrome d’Hiver)に、
汚物が溢れかえる劣悪な環境で身動きもとれない状態で、
5日間閉じ込められました。




Vélodrome d’Hiverがあった場所(Google mapより引用)

パリ近郊の「ドランシー収容所」に一度収容され、
アウシュビッツを始めとする収容所に送られました。
その後も、1941年~1944年の間に、およそ70,000人もの
ユダヤ人が各地の強制収容所に送られています。

こうした、ホロコーストの歴史を
パリ4区のマレ地区、もしくはドランシーにある
Mémorial de la Shoah(ホロコースト記念館)
でも学ぶことができます。




Mémorial de la Shoah Parisの外観




地下の祈りの空間

 

パリ、ドランシーどちらの施設も無料で入ることができます。

Shoah(ショア)というのは、ヘブライ語の「焼き尽くす捧げもの」
という意味の言葉が語源になっている、ホロコーストの別名です。

今回はパリの施設だけ訪れたのですが、
ユダヤ教の歴史や文化、そしてホロコーストに至るまでの展示が
年代順に展示されていて、わかりやすかったです。

説明はフランス語と英語だけですが、
写真や映像による展示も多いので、フランス語に自信がない、という人も
大まかな歴史を学ぶことはできると思います。

アウシュビッツまではちょっと…という方も
パリでも歴史を学ぶことができますので、
パリを訪れた際には、是非こちらにも足を運んでみてはいかがでしょうか。

Mémorial de la Shoah de Paris
17, rue Geoffroy l’Asnier
75004 Paris
公式HP→http://www.memorialdelashoah.org/

Mémorial de la Shoah de Drancy
110-112, avenue Jean-Jaurès
93700 Drancy
公式HP→http://drancy.memorialdelashoah.org/

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